2021/10/23

樹齢100年のブラジルのキン台 マリリア真宗本願寺 (東本願寺)のキン台を作りました。

 無いものは現地で作る

 ブラジルのお寺を見ていると、日本から輸入したものと現地で作ったものが混在しています。割合では8−2で現地で作ったものが多いのです。私が初めてブラジルのサンパウロ別院に着任した時も、ご門徒の古山さんに本尊前の内敷の骨組みを作っていただいたのを覚えています。その後は蝋燭の穴あけの機械も作ってくださったり、須弥壇収骨も作っていただきました。

 ここ、マリリアのお寺でもお寺が立つ前の阿弥陀仏や経卓などが残っています。
そもそもこの木造建築のお寺自体が現地の木で建てられています。おそらく移民でおいでになった大工さんが建立したと言われています。現在は森林保護の為使えないシロアリなどに侵されない堅い木で建っています。もう70周年になりますが、屋根は雨漏りで困っていますが、他の部分は全く問題がありません。屋根も日本式屋根の仕組みを知らない人が改修を行なった為不完全になっていると想像しています。ブラジルの屋根と構造が違うので仕方がないのです。

現地の職人に作ってもらう

 かつては移民の中に日本家屋に詳しい大工がいましたが、今はその巧みの技は日本でさえ宮大工しか知らないのです。ブラジルにいないのはもっともなことです。

 しかし、ブラジルにも優れた技術者がいます。そういった人を探すのはかなり難しいと痛感しています。しかし、妻のファビアのおかげで使い古された木をリノベーションするJesséさんを見つけてきてくれて彼に今回キン台を作ってもらいました。

 大変ありがたいことに、現ブラジル別院輪番、塚本先生の計らいで先生の自坊の等運寺様よりキン(おつとめの時に鳴らす鐘)とキン台を今年いただいたのです。 ブラジルは椅子に座ってのお勤めなのでさらに台を追加してJesséさんに作ってもらいました。

真宗大谷派  等運寺 三条教区 第18組 http://www.winpal.net/~341-2/



樹齢100年の木!

動画の中で語っていますが、今回Jesséさんが作ってくれた台の気は樹齢100年ものブラジルのperoba rosa (ペロバ ホーザ)という木で作ってくださったのです!
 動画の中では木肌が見えますが、後でファビアが他の仏具に合わせて黒く塗ってくれました。結構時間とお金もかかりましたが、ブラジルのお寺ではこのようにして日本の物とブラジルの物と人の力でお寺が成り立っていることを肌で感じました。
 思えば日本の仏教も中国・韓国との交流の中100年単位の時間をかけて、教えとともに建築や絵画などの匠の技がたくさんの人の志のおかげで形成されたのでした。

 そのお披露目動画です。  撮影したのは数ヶ月前の動画になります。   


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#budismo #shino #キン台 #ブラジル #お寺

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