ここブラジルのマリリア市のお寺では日本の春に秋のお彼岸が勤まります。ポルトガル語ではOfício de Equinócio do Otuonoといいます。直訳すると秋分の日のお勤めとなり、彼の岸という意味は込められてないようです。説明すると長くなるので仏事の表記としては訳しにくいところなのでしょう。
秋の彼岸には日本では彼岸花が咲き、この話を巡ってむかしいろいろな出会いがあり日記にしています。
特に北陸のお寺時代に出会った言葉
彼岸花 「葉見ず 花見ず 彼岸花」のエピソードは印象的でした
以前サンパウロの別院で彼岸の季節に似た花が咲いていたのでお尋ねしたら、長田ホーザさんがブラジルではリリオ(Lirio)といい、日本ではアマリリスと呼ばれていることを教えて下さいました。モジ・ダス・クルーゼスから持ってきてくださったとのことでした。
この花はインドではマンジュシャゲと呼び、(日本でもその名前がそのまま曼珠沙華として伝わっています)また別名、秋のお彼岸(ブラジルでは春のお彼岸にあたります)の時期に咲くので、彼岸花とも呼ばれています。 仏教行事である、「お彼岸」がそのまま花の名前になるほど、日本では仏教の教えが季節の節目とともに人々の日常に浸透している一つの例です。
私は今回の彼岸までブラジルには彼岸花がないと思っていたのですが、このリリオがヒガンバナ科であることを今回知りました。
日本から遠くブラジルにもお彼岸の時期に咲く花があることを知って、仏縁の有り難さをこの花を通して頂いた事です。
この華の特徴は、季節が秋から冬に移りまわりの植物が枯れても「彼岸花」の葉は緑いっぱいに茂り、冬の陽だまりの中で光合成をし、球根Bulboに栄養を貯めこみます。やがて季節が春になり周囲の植物たちが芽吹く頃、今度は葉が枯れて、球根は春から夏にかけて休眠状態となります。そして秋の彼岸の頃、何もなかった場所に数日にして茎を出して花を咲かせるのです。
こういった習性は、まわりの植物たちと季節の時間差によって競い合うことを避けている、この彼岸花科の独自の智慧だとか。面白いですね。
というわけでブラジルでは春のお彼岸、このマリリアのお寺では27日の午後2時から行われました。コロナの時期にもかかわらずお参りをありがとうございました。
※ 今回の記事は今も続いている私の別のブログ「新・坊主日記」からの転載し加筆したものです。現在引っ越しを考えていて、思い出深い日記を選んでこれからも時々加える事にしました。
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